Career
Interview
キャリアインタビュー

再開発のプロとして、
長期的視点での街づくりを手掛けたい。
岩澤 杏実
開発本部 再開発事業推進部
担当課長代理(取材当時)
2023年入社
Interview
鉄道会社の不動産部門から転身、東京都23区内の二つの再開発プロジェクトを担当している。育児と仕事の両立を図るうえで、NTT都市開発ならではの働きやすい環境が、転職への決意を後押しした。相手の懐に飛び込み、本音ベースで話し合うことで、困難な問題を突破する岩澤ならではの仕事術と今後の目標を語ってもらった。
Chapter01
不動産の仕事が面白くなり
様々な開発に携わりたくなった。
NTT都市開発に入社するまでのキャリアを教えてください。
新卒で入社したのは鉄道会社で、不動産部門に配属となり、商業施設のテナント管理や新規施設の開業準備など、運営全般に携わりました。また、沿線ターミナル駅の再開発に向けた用地の取得、テナント退去協議、権利者・地元・行政などとの対外折衝も経験しました。その後、産休・育休を経て、復帰後は部門全体の計画方針の策定、事業部間・グループ間の連携強化等を担当していました。もともとは鉄道業を志望していたので、不動産部門への配属はたまたまのこと。ただ、仕事を続けるうちに社内外多くの人たちが関わって一つのものを作り上げていく事業に魅力を感じるようになり、より多くの開発を手掛けてみたいと思うようになりました。鉄道会社の場合、あくまで事業のメインフィールドは沿線なので、扱えるプロジェクトに限界があります。そこで、デベロッパーヘの転職を考えたところ、目に留まった会社がNTT都市開発でした。NTTグループのリソースや最新技術を活用した未来志向の街づくりができることや、鉄道と同じインフラを担う企業グループであることから、安心・安全・信頼を大切にする価値観に共通するものがあり、転職しても違和感なく働くことができると考えました。また、2歳の子どもがいることをわかったうえで採用してくださるということで、安心して働ける環境があったことも大きな決め手となりました。

Chapter02
本音ベースで話し合い
絡み合った利害関係を解きほぐす。
現在の仕事内容について教えてください。
再開発事業推進部で、二つの市街地再開発事業プロジェクトを担当しています。二つとも東京都23区内の再開発事業ですが、プロジェクトの形式やフェーズはまったく異なるので、幅広い業務を経験させてもらっていると思います。一つは個人施行で関係者は民間企業数社のみ。こちらは行政の認可を受けて今後建物の解体に入る段階です。もう一つは組合施行で、多数の個人権利者がいるプロジェクト。こちらは計画を具体的に詰めている段階です。市街地再開発事業は都市再開発法という法律に則って進める必要があるのですが、前職では単独開発や単純な共同事業がメインだったので、日々勉強しながら取り組んでいるところです。
仕事のやりがいは、どんなところに感じていますか。
市街地再開発事業は行政の認可を得て進めていくものであり、公共性の高さがやりがいの一つです。また、権利関係者が多数いるプロジェクトでは、複雑な利害を調整するためにコミュニケーションが重要になります。関係者と話し合いを重ね、絡み合った利害関係を一つひとつ解きほぐしていく過程は、再開発事業の一番難しい部分でもあり、醍醐味ともいえます。スケールの大きな再開発事業には、こうした地道な作業が不可欠です。
仕事をしていくうえで、工夫していることはどんなことですか。
いかに本音ベースでコミュニケーションを図るかというところです。会議室で向き合う場では、皆さん会社や一家の代表として来ていますから、一歩も譲れないという議論になりがちです。そこで、関係者とは空いた時間で雑談をしたり、こまめに連絡を取り合ったりして、会議室の外で関係性を構築しながら一人一人のバックグラウンドや本当に大切にしていることなどを探るようにしています。こちらが胸襟を開いて話し合う姿勢を見せれば、相手も本音を聞かせてくれるものです。「ここは絶対譲れないが、ここなら譲れる」といった各社・各人の本音を把握したうえで調整に入ることで、よりスムーズな事業推進に繋がると思っています。

Chapter03
育児と仕事の両立を図ることができ
安心して働ける環境がある。
前職と現職で、どんな点に違いがありますか。
鉄道会社とNTTグループは、どちらもインフラ企業であることから、安心・安全・信頼を大切にしながら、長期的な視点で事業を考える点が似ています。おかげで新しい組織にも違和感なく溶け込むことができました。一方、鉄道会社と違ってNTT都市開発は不動産デベロッパーなので、全国規模で多彩なプロジェクトを多数扱っています。また、不動産に関する専門性の高い知見を持つ人や、貴重な業界情報をもたらしてくれる人脈を持つ人が多いことも特徴です。
入社早々、重要な仕事を任されたそうですね。
担当することになったプロジェクトの一つが、ちょうど協定書の締結に向けて進むタイミングだったので、その仕事を任せていただきました。プロジェクトに途中参加する形だったので、過去の経緯を調べるところから出発し、他のプロジェクトの事例を自分なりに紐解きながら進めていきました。前職での経験も生かしながら、NTT都市開発の仕事の進め方を学ぶこともでき、入社早々、充実した仕事をさせていただいたと思います。
働き方で、気に入っているところはありますか。
育児と仕事の両立を図っているので、当社のさまざまな制度が役立っています。当社はフルフレックスなので、朝は少し早めに出社して、夕方は保育園のお迎えに間に合うように少し早めに退社しています。また、NTTグループの企業はリモートによる在宅勤務が当然のように認められています。子どもが体調不良の時などは、もちろん休むこともできますが、在宅勤務を活用することも多いです。現場に近いところに準備組合の事務所があるので、そちらで仕事をしながら、必要に応じて本社と行き来するといった柔軟な働き方もしています。
会社の雰囲気はいかがですか。
入社した時、すぐに歓迎会を開いてくださり、仲間に迎えていただいたことで、安心して働くことができると感じました。また、和気あいあいとした雰囲気であることも働きやすさにつながっています。育児に関連していえば、制度が整っているだけでなく、私が子育て中だということを理解して応援してくださる方々ばかりで、本当にありがたく思っています。普段助けてもらっている分、誰かが困っている時には自分も喜んで手を差し伸べたいと思っています。

Chapter04
目標は経営的視点を持つことと
心理的安全性の高い職場づくり。
業務において挑戦したいことはどんなことですか。
担当するプロジェクトの一つは、駅前の注目度の高い場所が舞台で、多くの地権者がいます。まだ計画段階なので、どのような街づくりをめざすのか、またそれに必要なタスクは何なのか、整理していかなければなりません。もちろん、プロジェクトを推進するために、利害調整も図っていく必要があります。責任の大きな仕事ですが、全力で挑戦するに値するプロジェクトであると思っています。
その挑戦のために、どのような努力が必要ですか。
私たちは会社員として仕事をしていますが、そこに住んでいる方や商売をしている方は再開発の成否が生活に直結することを理解する必要があります。私たちは「その街らしさ」を体現する再開発にしたいと考えていますが、「その街らしさ」といっても、実は一人ひとりの捉え方が異なっているものであり、何百人もの合意形成を図るのは簡単なことではありません。こうした背景を十分に心に留めながら、資料の作成一つとっても誤解を生まないように、一言一句慎重に作成することを心掛けています。

今後のキャリアをどう描いていますか。
エリア、用途を問わずさまざまな開発プロジェクトを経験して、自身の専門性を磨きたいと考えています。その中で、プロジェクトマネージャーとしてプロジェクトを率いていくことは、めざすべき目標の一つだと思っています。さらに言えば、プロジェクト単体だけでなく、社会情勢や経済動向を踏まえて会社全体の利益のために俯瞰して物事を判断できる経営的な視点を持った人間になることが目標です。一方、ふと気づけばミドルと呼ばれる年齢になりました。NTT都市開発の若手社員は優秀な人たちばかりで心強い限りですが、その人たちが安心して実力を出し切れるように、心理的安全性の高い職場を維持していくことも自分の役割だと思っています。
キャリア採用に挑戦しようと考えている人にメッセージをお願いします。
NTT都市開発の魅力は、長期的な視点でその街ならではの街づくりを考えているところです。私自身、「自分の子どもがおじいちゃんになった時にも、この街がよい街であってほしい」という想いを込めて仕事をしています。こうしたスタンスで働けるのは、幸せなことだと思います。また、転職にあたっては誰でも不安があると思いますが、当社は優しい人ばかりなので、心配せずに飛び込んできてください。育児中の方でも安心して働くことのできる制度と環境があるので、その点も「大丈夫ですよ」というメッセージをお伝えしたいと思います。